冠婚葬祭の風習やルールは地域によって様々ですが、
特に沖縄の結婚式は本土のものと比べて特徴的です。
筆者が実際に参加したからこそ分かった沖縄の結婚式の特徴を6個ご紹介していきます。
なお、今回は県外の人が沖縄で結婚式を挙げるリゾート婚ではなく、沖縄出身者の結婚式を対象としています。
ルールや風習が本土(内地)のものとはだいぶ違うので、
これから初めて沖縄の結婚式に参加する予定のある方は予習もかねて是非チェックしてください。
①ご祝儀
本土の結婚式のご祝儀は友人であれば平均3万円と言われています。
親族や職場の上司であればもう少し金額があがってきます。
(参考)「結婚式のご祝儀相場」いくら包めばいい?相手別・挙式のみ・連名など様々なケースを解説|ゼクシィ (zexy.net)
しかし、沖縄の結婚式のご祝儀の相場は友人も職場の上司も一律1万円と言われています。
まず、ご祝儀の相場が違うことにびっくりですね。
これには理由があり、沖縄の結婚式は招待されるゲストが平均2~300名ほど。幅広く招待をする上、
お料理も一人一人用意されるコース料理ではなく
テーブルごとに中華料理のように円卓で大皿からとって食べるとりわけスタイル。
引き出物も1名当たり1000円~2000円のものを選ぶことが多く、比較的低予算で式を挙げることができるからなんです。
招待人数が多いということは、必然と自分が結婚式に参加する頻度もかなり多くなるということ。
ご祝儀が1万円だとお互い気軽に結婚式に出席できるので、地域の事情に合った金額なのだと思います。
②余興に力をいれている
沖縄の披露宴の7割は余興なんではないかと思うくらい披露宴の時間に占める余興の割合が多いです。
そもそも会場設備に舞台があり、余興のための場所が最初から設けてあります。
新郎新婦の親族・友人・同僚がそれぞれ余興を披露していきます。
この日に向けて前々からみんなで集まって余興の練習をしたり、衣装をそろえたりするほどの力の入れよう。
歌を歌ったり、踊りを踊ったり思い思いの形で新郎新婦をお祝いします。
また、人数が多い分会場が広いのでどの席からも余興や新郎新婦の様子を見ることができるよう、
会場内にはモニターが複数台設置され、テレビ中継のように撮影クルーがいて常時画面に映されています。
③各々の時間を過ごすスタイル
結婚式の主役はもちろん新郎新婦の二人。
当日のスケジュールに沿って二人を中心に式が進行していきます。
しかし、披露宴になって人数が2~300人ほどになってくると全体を一つにまとめていくのは極めて困難。加えてお酒が入ってくるので各々同じテーブルの人と話しながら時間を過ごしていきます。
結婚式で一番の見どころである、新婦から親御さんへの今までの感謝を綴った手紙を読むシーン。
内地の結婚式ではみんな静まり返って新婦の言葉に耳を傾け会場全体が感動に包まれます。
沖縄の結婚式ではこの感動的シーンの時ですら全体ががやがやして各々の時間を過ごしています。
もちろん新婦の読む手紙に耳を傾けている人もいますが、後ろの方ではお酒を飲んで盛り上がっている人もいて、なんともカオスな状態でした。笑
④席次が逆
本土の結婚式では親族が新郎新婦(高砂)から1番遠い末席で、上司や同僚・友人が新郎新婦に近い席になります。
しかし、沖縄では反対で両親含む親族が一番新郎新婦と近い席になり、友人たちは末席となります。
これは家族を大切にしている沖縄の文化のあらわれかもしれません。
⑤式の最後には花道とカチャーシー
式も終盤に差し掛かると、参加者全員で『カチャーシー』を踊る時間があります。
カチャーシーとは沖縄の伝統的な踊りで、沖縄と言ったらこれ!な踊りです。
カチャーシーは沖縄の方言で「かき混ぜる」という意味。
みんなで踊って喜びを共有しようという意味があるようです。
また、新郎新婦が退場するときには参加者みんなで手でトンネルを作って二人はそこを通って退場していきます。
これを沖縄では『花道』というらしく、新郎新婦の両親もそこを通って退場します。
これも沖縄ならではの風習ですね。
⑥服装
招待者の服装は女性は内地と同様お呼ばれドレスを着ている方がほとんどです。
異なるのが男性の服装。
スーツの方もいれば、沖縄の夏によく着ている人を見かける『かりゆしウェア』に身を包んでいる方もいます。
かりゆしウェアとは半そでの開襟シャツで、沖縄ではワイシャツに代わる正装として仕事着としても着られている服装です。
まとめ
・沖縄と本土(内地)の結婚式は雰囲気もルールも全く違う
・それぞれの結婚式に参加するときは事前の下調べが必要。
・地域の風習を尊重する
コメント